青猫文具箱

青猫の好きなもの、行った場所、考えた事の記録。

確定申告の時期なので、去年、不妊治療で使ったお金の話とか。

確定申告の季節ですね。2022年は不妊治療をしたため、医療費控除に向けてマネーフォワードの記録と睨めっこしながら大量の領収書をめくりました。自治体の助成金手続で、去年1月〜3月開始の不妊治療分は領収書を一度整理していたものの、対象が若干違ったりするので若干混乱。保険適用後は整理もしていなかったのでゼロから計算です。そうしてなんとか確定申告が終わりまして、せっかくなので2022年不妊治療で使ったお金について、当時の記憶も添えてまとめてみます。

前提条件としては、夫婦とも30代後半、妻のAMH(卵巣内にどれくらい卵が残っているかの参考値)は平均よりやや高め、自然妊娠の子が1人いる状態。いわゆる2人目不妊治療というカテゴリですね。通ったのは都内の不妊治療専門クリニックで、家と職場からちょうど半分の距離、割と知名度高めで実績も多いクリニックです。

不妊治療の経過としては1回人工授精、3回体外受精、結果は全て陰性です。ホルモン値他、基本的な検査は夫婦ともに問題なし、体外受精3回目でやめたので、不育症関連の検査は受けてません。

 

第1周期:基本検査+人工授精 約6万円

我が家の場合「半年頑張ってダメなら諦める」という気持ちで始めたので「婦人科で、基礎体温表つけて卵が育っているかを確認しつつタイミングを見て…」という選択肢は初めから取りませんでした。いきなり不妊専門クリニックの門を叩いて「最初から人工授精、助成金申請が間に合うタイミングなので次はすぐ体外受精にステップアップしたいです」と先生に相談、年齢的にも妥当ということで、夫婦交互に通いながら最初の1週間で必要な検査を終えました。その2週間後には検査の結果説明を受けつつ人工授精。妻側はこの周期7回(検査2回、卵の育ちを見る診察3回、人工授精当日1回、結果の確認1回)、夫側は1回(検査)クリニックに通ってます。テレワークとフレックスが柔軟に利用できる職場なので、仕事を休んだのは1回のみ、あとは時間を融通してどうにかした感じです。結果は惨敗、着床せず。5%の確率と言われるくらいなので、そんなものだよねーという感じです。とはいえ結果聞いた日は普通に泣いて帰りました。

保険適用外で、支払いは6万超、申請すれば5万は自治体からの助成金が出ます。

 

第2周期:体外受精(低刺激・自然周期)約43万円

体外受精だと30%の確率、程度の知識でいたので「まぁ3回頑張ればどうにかなるんじゃないかな」と思っていた体外受精初回の頃です。

まずはシンプルに、調節卵巣刺激→採卵→受精・培養→移植→妊娠判定の手順を踏んでの挑戦です。調整卵巣刺激は、通常1周期に1個程度しか育たない卵を、薬による刺激で複数個育てる方法です。刺激方法は飲み薬から注射まで、低刺激(1〜3個目標)から高刺激(多い場合10個超も)まで様々あります。私の場合、薬が合うのかもわからなかったのでまずは低刺激になりました。採卵〜妊娠判定期間の間、卵を受け止める子宮環境を自然に任せる(自然周期)or子宮環境を薬で人工的に整える方法(ホルモン周期)があるのですが、今回は様子見ということで自然周期で進めました。結果、卵は3個取れて、受精卵まで育ったのが1個、それを凍結せずに移植。結果は化学流産。妻側の通院は7回(卵の育ちを見る診察4回、採卵1回、移植1回、結果の確認1回)です。採卵日は麻酔使っての手術なので流石に時間休を取ったものの、他はテレワークとフレックスで乗り切り。

この周期はホルモン薬の影響による体調不良がそこそこ深刻でしたねー。浮腫むしメンタル安定しないしホルモン値もなんかよくないし。あと「お金積んで体外受精すればどうにかなるでしょ」と楽観していたところが心の隅にはあって、陰性を告げられた時は頭をガツンと殴られたショックがありました。

保険適用外で、支払いは43万超、申請すれば35万円は自治体からの助成金が出ます。

 

第3周期:体外受精(中低刺激・自然周期)約40万円

飲み薬だけだった調整卵巣刺激に+自己注射(通院が負担な場合、家で自分で排卵誘発剤を注射する方法)を加えて頑張った体外受精2回目。3個取れて、受精卵まで育ったのが1個、それを凍結して移植。こちらも結果は化学流産。妻側の通院は6回(卵の育ちを見る診察3回、採卵1回、移植1回、結果の確認1回)です。この周期は仕事との折り合いと子供の体調不良が被ったりして2日有休取った記憶があります。結果は惨敗、着床もせず。

私の中ではこの周期が本番、上手くいくならこのタイミングしかないと思っていたので、結果がわかったあと号泣でした。そうは言いつつ、普通に帰って仕事開始して、ミーティングとかしてましたけどね。結果はどうあれ日常は続くので。この後、体調を整えるためと、タイミングが悪かったので1周期お休みしました(春の移植だと生まれ月が早生まれになるので避けがち)。

保険適用外で、支払いは40万(体外受精2回目から安くなるシステムだった)、こちらも同じく申請すれば35万円は自治体からの助成金が出ます。

 

第4周期:体外受精(中低刺激・ホルモン周期)約18万円

初めての保険適用での体外受精です。調整卵巣刺激は飲み薬+自己注射、子宮環境を薬で人工的に整えるホルモン周期。第3周期が終わったあとに1周期お休みしたのは書いた通りなんですが、その間ふらっと寄った子宝神社のおみくじの結果が芳しくなく、予感というか、正直、諦めることを頑張った周期になりました。淡々と、飲み薬を飲んで、自己注射して、定期的に卵の育ちを診察してもらって、育ってきたらじゃあ採卵して、凍結して、タイミング見て移植して、結果を確認して。妻側の通院は第3周期と同じく6回。

実は採卵日に、手術前の診察ですでに2個排卵済なのがわかって、せっかくだからと残っていた卵1個を採卵。そのまま運よく受精卵まで行ったので「これでうまく着床したら運命だな」とか妄想したんですがそんな簡単に奇跡は起こらず。化学流産。クリニック帰り、夫にLINEで「人工流産でした」の結果を送って私の不妊治療は終わりました。意外と泣かないもんなんですよこういう時。この日は仕事で大きな会議があって、その後慌ただしかったのもあるかもです。

保険適用で支払いは18万、自治体からの助成金はないですが(一部の自治体はあるのかも)、民間の保険が適用されるケースもありますね、我が家もそれで5万円還付がありました。

 

まとめ

ということで、ざっくりですが、我が家の場合、不妊治療に、第1周期:6万−第2周期:43万−第3周期:40万−第4周期:18万=約95万を支払った感じです。ここに自治体の助成金やら民間の保険料やらで80万が還付。

「半年頑張ってダメなら諦める」を変えずに我が家はピリオドを打ったわけですが、ここからさらに色んなパターンを試して妊娠に至る場合や、結果なかなか出ずに不育症の検査やその対応、それでも結果が出なければクリニック転院みたいな方向に進む家族もあるのかなと想像します。クリニックお休み中に自然妊娠しました!みたいな話もあったりしますしね。我が家は2人目不妊治療のカテゴリなので、辛さの性質が1人目の場合とはちょっと違うのもあるだろうな。

ここまで書いて、記事にできるくらいには思い出になったんだなーと感慨深かったりします、今。時間薬大事。それでも当時は、大人になってからこんな泣くことあるんだと感じていたのを覚えてます。というわけで、書いて気持ちの供養にします。