青猫文具箱

本と文房具を愛でる日々。

シンプルのための無駄遣い。

今週のお題「思い出の先生」。

 

大学時代の恩師は、口癖で「お金で解決できることはお金で解決するのも手だよ」と言う人で、電車やバスを乗り継ぐ必要がある時はタクシーを使いたがるし、何箇所も書籍をコピーする必要がある時はその本を購入する人です。

ノイズが増えることでチャンスを見逃すのを嫌っていて、私は恩師から将棋の格言「ヘボ将棋玉より飛車を可愛がる」を習った気がします。飛車が強力な駒であっても、これを気にしすぎて玉が取られては勝負が終わってしまう、というものですね。

目先の損得に囚われて大事な本質を失ってしまいかねないのは、どの場面だってあることです。一言で言うなら本末転倒。

...まぁ正直、バイトしないと立ち行かない貧乏学生の身からすれば「究極的なシンプルはお金をかけないと追求できないよねぇ」という僻みばかりでしたけど。

いくら新幹線の方が早く地元に帰ることができても、先立つものがなければ18切符を買って時間を犠牲にするしかないのです。

 

久しぶりに長めの出張予定があって、事前に送る荷物についてどうしようか悩んでました。

服とか化粧品とか、そしてビジネス周りの諸々とかは早々に終えて、悩んでいるのは1週間の出張だと持っていかない、あれば便利かもしれない領域。冷えピタとか着圧ソックスとかタブレットとか本とか。そう本とか。

あと、普段マッサージに使う用のオイルが多分出張中に切れちゃいそうだなーと気がついて、買い増して2つ持ってく?いや重いし嵩張るよなー。諦める?んーでも立ち仕事も多いしな今回。

と、悩んで結局、今の瓶のは使い切らずに捨てることにしました。使い切るために残り気にするのストレスだし、2つ持ってくのは嵩張るし。新しく買ったのを持っていこうと。

 

そこで、その時恩師の言葉を思い出したんです。「お金で解決できることはお金で解決するのも手だよ」の言葉。

大学時代に比べれば少しだけ、金銭的な余裕ができた自分は、確かに「お金で解決できることはお金で解決するのも手だよね」て思ってるんですよね。自分の中の優先順位に問いかけると、多少の金銭を犠牲にしていても「シンプルがいいよね」に天秤が傾く瞬間が、確かに増えた。シンプルのための無駄遣いも、致し方ないよね、て。

もちろん、基本的に、無駄遣いってよろしくないことだとは思います。世界的に「MOTTAINAI」が広がる世の中ですし。「お金で解決できることはお金で解決するのも手だよ」と言った恩師だって、カバンとお財布は確か10年選手で、大切なものはちゃんと、大切にする方でした。

だいたい、最初から中庸というか足るを知るというか過不足なくというか、そこらが見極められないと人生設計って、上手くいかなさそうですしねー。

だからこそ、最近はこの「無駄遣いしてもシンプルに天秤が傾く起点は?」て考えていて、多分ここら辺を突き詰めると自分の中の優先順位や、価値観がはっきりしてくるんだろうなぁとぼんやり思ってます。そんな深くは突き詰めてはないですが。

 
そんなわけで、「ヘボ将棋玉より飛車を可愛がる」の精神を発揮し、心を鬼にして中途半端に残ってたオイルを使い切らずに捨ててしまった話です。だってこれ、自分にとってのノイズになる。そんな、シンプルのための無駄遣いの話です。
 
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