青猫文具箱

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ビジネス心理学?自己啓発?サクッと読める心理学系実用書まとめ。

今年、「嫌われる勇気」がベストセラーでしたね。アドラー、心理学者としてはユングやフロイトと比較すると日本では馴染みがない感じだったのが、ここで一気に広まった気が。「嫌われる勇気」に続く形で、アドラー心理学を解説した実用書や漫画などをよく見かけた気がします。

 

そんなわけで、普段心理学系の本を読まない自分でも面白いと思ったビジネス心理学?自己啓発?な心理学系の本まとめです。

 

日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則 感情に振りまわされない人生を選択する(作者: アービンジャー・インスティチュート)

毎日顔を合わせる、嫌なやつ、がいるあなたに。

日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則 感情に振りまわされない人生を選択する (きずな出版)

日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則 感情に振りまわされない人生を選択する (きずな出版)

 

コヴィーの「7つの習慣」、その中のインサイド・アウトを深く掘り下げた話、と個人的には理解してます。インサイド・アウト+影響力の輪=「箱」の法則、的な。

相手が悪いのに、感情に振り回されて気分悪いのはこっち。この割に合わなさを因数分解し、why?→how?→so what?に繋げるノウハウ本です。

自分がしようと思った事をしない→その結果、相手を非難→自己正当化している状態=「箱に入っている」状態。
その解決策が4つのステップで書かれてますが、「箱に入っている」ことに気づくだけで、半分は達成されたようなもの。この「箱に入っている」状態を掴むのに、物語仕立てで展開するので、理論本よりスルッと読みやすいです。

 

嫌われる勇気(作者: 岸見一郎,古賀史健) 

私は誰かを「ほめる」ことで、権力争いを仕掛けてたようです。

嫌われる勇気

嫌われる勇気

 

「本屋さんで売れてる本」ベスト5常連で、何となく敬遠してたアドラー心理学の本。対話形式でアドラー心理学のエッセンスを解いてく内容で、噛み砕いた説明、要所要所でのおさらいなど、導入本的な仕上がり。「何があったか」ではなく「どう解釈するか」のパラダイムシフト(認識の転換)は、結構衝撃です。

すごく耳に痛いなと思ったのが「ほめるという行為には『能力のある人が、能力のない人に下す評価』という側面が含まれています」。ほめるのもぶん殴るのと一緒で、相手にマウンティングする、縦の関係を強いる行為です、というアドラー心理学的解釈。

承認欲求を使った動機付けって当然有効で、私も部下や直属の上司に対して意図的にやります。が、確かにこれは権力争いをソフトに仕掛けてるってことで。対人関係のカードを相手に握らせない、アドラー心理学的考え方からはネガティブな行為であるという"気づき"が、本書一番の自分的ハイライトでした。

ただこの「ほめる」の手法、善意悪意に関わらずやってる人は相当いますよね。そういった意味で、他者に悪用されて、気づかぬうちに縦の関係を強いられないための、自己防衛的心理学本でもあります

 

リチャード・バンドラーの3日で人生を変える方法(作者: リチャードバンドラー,アレッシオロベルティ,オーウェンフィッツパトリック)

「どうして自分は駄目なんだろう」と思った日に読む本。

リチャード・バンドラーの3日で人生を変える方法

リチャード・バンドラーの3日で人生を変える方法

  • 作者: リチャードバンドラー,アレッシオロベルティ,オーウェンフィッツパトリック
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2013/03/04
  • メディア: Kindle版
  • この商品を含むブログを見る
 

「脳の取り扱い説明書」と言われ、思考、行動、感情をコントロールする心理学のNLP(神経言語プログラミング)。ストーリー仕立てでNLPを学ぶ本です。

文中の言葉を引用すれば「溺れかけている!と気づいたとき、悠長に、自分はなぜ溺れそうになっているんだろう、などど考えますか」。そう、解決策をまず探すべきです。もちろん、溺れかけている、と気づくことが必要ですが。

気に入ったTipsも多く、例えば「心の中でネガティブな言葉が浮かんだら、ミッキーマウスの口調で言ってみる」。
・・・前、気に食わない上司の発言の語尾に、脳内変換で(ですにゃー。)を付け加えるといいよ!と教えてくれた先輩がいたのですが、あなたNLPトレーナーだったのか。

 

一瞬でYESを引き出す 心理戦略。 (作者: メンタリスト DaiGo)

謝罪のプロは、その一線を知っていた。

一瞬でYESを引き出す 心理戦略。

一瞬でYESを引き出す 心理戦略。

 

「観察」と「分析」から相手に「信頼させ」、目的に「誘導する」メンタリズムの基本を、どうやってビジネスに応用していくかの本。

「失敗は学ぶものではなく利用するもの」「ビスネスの失敗は結果の解釈に過ぎない」辺りの心の持ちようと、失敗を利用して相手の信頼を高めるノウハウは、ここだけでも読む価値あり。ピンチはチャンスというけれど、それを因数分解して書いた本というのは、意外と少ないんじゃないかな。
前半の「ラポールや初頭効果、認知的不協和を上手く利用した交渉のノウハウは、意識するだけで効果あります。後半の「相手の謝罪の期待度を超える」謝罪ノウハウも、なるほどその通りだわ、と感心しきり。

いわゆる「失敗」のイメージがちょっと変わりました。

 

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