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青猫文具箱

本と文房具を愛でる日々。

小説家になろう乙女ゲーム&悪役令嬢モノ書籍化リスト。

小説家になろう乙女ゲーム&悪役令嬢モノ傾向考察。

について、考察とともに、書籍化作品を追加しては分類&レビューしたら、長文化したので分けましたー!

小説家になろうの乙女ゲームモノ&悪役令嬢モノとはなんぞ?なんでこんなに書籍化しているの?という方は上記考察記事をご参照いただけると嬉しいです。

なお、書籍化作品について片っ端から読んでは語ってます。自分が読了&書籍化済を捕捉した時点で続々追加予定。

書籍化済み作品はだいたい網羅したはず。漏れてたら教えてください。

 

乙女ゲームものジャンル傾向

乙女ゲームものは、ゲーム情報を前世の知識として持った上で、傾向として、次の1.~4.の展開となるのが主流です。さらに発展系としてのメタパロディ、5.も最近充実してきて嬉しい。

  1. 傍観系:脇役としてシナリオを傍観or面倒ごとに巻き込まれたくないのでヒロインとの接触を極力回避する
  2. 改変系:自分や周囲に降りかかる悲劇的未来を変えるため、シナリオ改変を試みる
  3. 逸脱系:シナリオ無視、ゲーム設定や登場人物の基本スペックを活かしてゲーム世界を謳歌する
  4. 晩成系:すでに取り返しがつかない状況で前世の記憶を取り戻し、汚名返上・復讐を図る
  5. メタ系:小説家になろう内での乙女ゲームものブームを背景に「乙女ゲームもの」自体をパロディ、ギミック(仕掛け)として扱ったもの

というわけで書籍化作品の紹介も兼ねていってみましょうー。

 

書籍化作品に見るジャンル傾向

小説家になろうのランキングなどで人気が出、書籍化されていった乙女ゲームものを、 上記のジャンル傾向で分類してみました。

 

1.傍観系

ヒロインと攻略対象がゲームの通りに青春するのを、時に傍観、時に支援する傍観系。前世分のリーチがあるので賢く振舞えますが、あざとすぎる上から目線は読者の反感を買うので、鈍感設定はデフォ(既定路線)です。

 

ダークな乙女ゲーム世界で命を狙われています(作者: 夢月なぞる)
ダークな乙女ゲーム世界で命を狙われてます

ダークな乙女ゲーム世界で命を狙われてます

 

吸血鬼が出てくる学園ダークファンタジーな乙女ゲーム世界に、友人役として転生した女の子が自分の死亡フラグを回避しようとする...と見せかけて、主人公が空回りしすぎて不幸に巻き込まれ続ける不憫モノです。吸血鬼ものだからって、怪我しすぎである。Mっ気のあるあなたに!だいたいシリアス。続刊中。

 

漆黒鴉学園(作者: 望月べに) 
漆黒鴉学園

漆黒鴉学園

 

モンスターな攻略対象と禁断の恋に落ちる乙女ゲーム世界に転生したことに気づいた主人公が、学園生活の中で傍観...できず巻き込まれていく話。主人公鈍感設定な逆ハーレム展開で、逆ハーレム嫌いな女性読者から避けられつつ、心理描写の丁寧さと適度な謎めきで人気根強い印象。ほんわか時々どシリアス。完結済。

 

花とガーネットーとあるモブ少女の転生事情(作者:花唄ツキジ)
花とガーネット―とあるモブ少女の転生事情

花とガーネット―とあるモブ少女の転生事情

 

大好きな乙女ゲーム世界にモブな脇役転生して、ゲームシナリオを傍観してたら攻略対象の一人から逆攻略される話。恋の相手方が固定化されてるため、逆ハーレムが常態化したこのジャンルにおいて逆に新鮮に映る不思議。ほのぼの...というかふわふわキラキラしててなんか色々かわいい。単巻。

 

好感度が上がらない(作者: かなん) 
好感度が上がらない (レジーナブックス)

好感度が上がらない (レジーナブックス)

 

突然見えるようになった義弟のステータス画面。なんと好感度マイナス。前世の記憶を持つ転生少女が、仲良し姉弟を目指して義弟と仲良くなろうと奮闘するうち、乙女ゲームの世界だと気がつく話。ポップアップするステータス画面、という乙女ゲームでは当たり前なギミック(仕掛け)が綺麗に物語にハマってます。ほのぼの。単巻。

 

2.改変系

個人的には時空モノ亜種だと思っている改変系。しかも「乙女ゲームのシナリオとして未来を知っている」だけなので、単純な時空モノと違ってタイムトラベルの心配がないんですよ。というと平行世界っぽいですね。

 

ジュディハピ!(作者: 田中莎月)
ジュディハピ!

ジュディハピ!

 

ある朝、自分が何度も「高校二年生」を繰り返していることに気付いた女の子が、ループする乙女ゲーム的な世界から脱出を図る話。散りばめられた世界の謎や、ヒール(悪役)的に描かれる乙女ゲームヒロインとの陣取り合戦(攻略対象の好感度奪い合い)が恋愛シミュレーションぽくて楽しい。続刊?

 

乙女ゲーム世界で主人公相手にスパイをやっています(作者: 香月みと)
乙女ゲーム世界で主人公相手にスパイをやっています

乙女ゲーム世界で主人公相手にスパイをやっています

 

「ロリコン教師でリストラは勘弁」と、学園乙女ゲームの攻略対象(教師)に転生した男が、従兄妹に助力を求めてヒロインに攻略されないよう頑張る話。助力する従兄妹視点です。月毎のイベント進行やフラグ管理は乙女ゲーム的で、中盤あたりからのシナリオを逆手に取ったミステリというよりホラー寄りな展開が素敵。完結済。

 

ときメロっ! 異世界でバンドと勇者はじめました!? (作者: 藤並みなと) 
ときメロっ!     異世界でバンドと勇者はじめました! ? (角川ビーンズ文庫)

ときメロっ! 異世界でバンドと勇者はじめました! ? (角川ビーンズ文庫)

 

元気な男子高校生が、乙女ゲーム世界に性転換(男→女)して転移。学園バンド青春モノでライバルと競い合う展開...と思った翌日に、新宿駅が迷宮ダンジョンでRPG化するという超展開が魅力です。混ぜるな危険で科学変化を起こした不思議。でも続巻は、既定された悲劇をどう回避するかな展開で、また別の楽しさがあります。続刊?

 

ヤンデレ系乙女ゲーの世界に転生してしまったようです(作者: 花木もみじ)
ヤンデレ系乙女ゲーの世界に転生してしまったようです 1 (アリアンローズ)

ヤンデレ系乙女ゲーの世界に転生してしまったようです 1 (アリアンローズ)

 

ヤンデレ乙女ゲーの悪役令嬢に転生したことに気がついた女の子が、攻略対象のヤンデレ化を阻止すべく奮闘する話。生真面目に悲劇フラグを折るため奮闘しつつ、抗えないかもしれない「ゲームの強制力」に恐怖したり葛藤したりする主人公健気かわいい。ヒロインも素敵。女の友情の前では、ヒーローなんて飾りなのですよ。完結...と思ったら続刊だ!

 

ヤンデレに喧嘩を売ってみる!(作者: 花唄ツキジ)
ヤンデレに喧嘩を売ってみる!

ヤンデレに喧嘩を売ってみる!

 

事故で乙女ゲーム世界に転移しちゃった女の子が、「攻略対象に特定の方法で殺されると現実世界に戻れる」というゲーム設定を信じ、ヤンデレ攻略対象に喧嘩を吹っかけ続ける話。あの手この手で喧嘩をふっかけ、他人の恋を妨害する主人公の恨みっぷりが清々しくて癖になります。クライマックスのひっくり返し方が好き。完結済。

 

アルバート家の令嬢は没落をご所望です(作者: さき)
アルバート家の令嬢は没落をご所望です (角川ビーンズ文庫)

アルバート家の令嬢は没落をご所望です (角川ビーンズ文庫)

 

乙女ゲームに転生したことに気がついた女の子が、空回り気味に悪役を頑張る話。この面白さをネタバレなしに話すの難しいんですが、「信頼できない語り手」ていうミステリの叙述技法あるじゃないですか。ぶっちゃけそれ。そこに「ゲームの強制力」がいい感じのシリアス醸し出しつつ、コメディを突き抜ける主従コンビらぶ。単巻?

 

転生王女は今日も旗を叩き折る 1 (アリアンローズ)作者: ビス,雪子 
転生王女は今日も旗を叩き折る 1 (アリアンローズ)

転生王女は今日も旗を叩き折る 1 (アリアンローズ)

 

乙女ゲームのヒロインのライバルとして転生した王女が、将来、ダメダメ攻略対象を相手にする不憫ヒロインのため、もう少し現状マシにしようと奮闘する話。「目指す地位は縁の下。」のビス先生だからして、ほのぼの甘かったり、悲劇的未来をひっくり返す心地よいカタルシスだったり安定してます。王族として自覚していく主人公の姿も健気可愛い。

 

3.逸脱系

最近立て続け位に書籍化した逸脱系。「乙女ゲームの悪役なのに別の行き方を見つけました」で、「普通の異世界ファンタジー」的に面白いんですが、個人的には出版社もうちょっと仕事したほうが、と思わなくもない。面白い面白くない以前に、手に取る読者側が消耗し合ってませんかねこれ。漫画で例えると「DEAR BOYS」と「フープメン」と「黒子のバスケ」が同時期連載してる感。

この先まだ書籍版を読めてないので、ネット版の感想です。
 
乙女ゲームの悪役なんてどこかで聞いた話ですが(作者: 柏てん) 
乙女ゲームの悪役なんてどこかで聞いた話ですが (レジーナブックス)

乙女ゲームの悪役なんてどこかで聞いた話ですが (レジーナブックス)

 

乙女ゲーの悪役として転生した少女が潜在能力を遺憾なく発揮して、幼少期から悪役ルートを出奔。辺境の村で暮らしたり、王子の学友として過ごしたりしながらも、乙女ゲー攻略対象が揃っちゃってゲームの強制力に怯える話。大河ドラマ的ジェットコースター感物凄い。

 

ある日、ぶりっ子悪役令嬢になりまして。(作者: 桜あげは) 
ある日、ぶりっ子悪役令嬢になりまして。 (レジーナブックス)

ある日、ぶりっ子悪役令嬢になりまして。 (レジーナブックス)

 

学校の階段から転落して、気がつくと乙女ゲー世界のぶりっ子勘違い系悪役令嬢だった元ゲームオタクの女子高生が、魔法を極めつつゲームの攻略対象と仲良くなっていく話。幼少期スタートで幼少期から攻略対象と仲良くなって、という小説家になろう的定番を踏みつつ、割と早く恋のお相手が決まってびっくり。

 
張り合わずにおとなしく人形を作ることにしました。(作者: 遠野九重) 
張り合わずにおとなしく人形を作ることにしました。 1 (アリアンローズ)

張り合わずにおとなしく人形を作ることにしました。 1 (アリアンローズ)

 

乙女ゲー世界の悪役に転生したことに気がついた少女が、実家没落な破滅ルートを回避するために国外逃亡...からの二転三転する話。主人公無双で魔王化するのが楽しくて、チートでハーレム(逆ハーレムでしたね女性の場合)、俺TUEEEEなageる展開は何も男性向け専売特許じゃないんだな、とか。割と設定濃厚。続刊。

 

4.晩成系 & 5.メタ系

「晩成系」はまさに今、小説家になろうの女性向けランキング席巻中で、書籍化はまだ先な模様。「絶体絶命のピンチから始まる物語」っていくらでも需要はありそう。ただ、乙女ゲームモノ自体がメタなのにさらにメタを重ねる、のは新規読者を獲得可能なのか?は気になるところです。この系統でのお気に入りはこれ。

悪役令嬢の慟哭:悲劇的未来の回避を試みるもならず、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。

 

 

一方の「メタ系」は、面白い作品多々ありますが、内輪向けすぎるので書籍化まで行くのはほぼないんじゃないかな、と思ったりしてます。最近だと、ここらへんとかとても好きなんですけども。

前衛的悪役令嬢:最強のメタコメディ。「学園対抗選抜悪役令嬢選手権」におけるヒロインのいじめ方とか、

ヒロインのハイヒールの踵だけを毎日1ミリずつ長くしていくいじめは記憶に新しいですね

はとてもツボる文章表現だな、て...。あと「悪役令嬢・ファンタジック・パレード」は外せない、絶対に。

 

ラスト、どこにジャンルわけすればいいのか色々迷って結局最後に持ってくることにした、みんな大好き「乙女つらたん」です。結局紙で買っちゃったんですが、やっぱり面白い。

 

恋をしたら死ぬとか、つらたんです! (作者: みかみてれん)
恋をしたら死ぬとか、つらたんです!

恋をしたら死ぬとか、つらたんです!

 

バーチャル乙女ゲーのテストプレーヤになったら、自業自得でバーチャル空間に閉じ込められた話。「…何を言っているのかわからねーと思うが、おれも何をされたのかわからなかった…」(=ボルナレフ状態)と常識が覆される展開と衝撃で、主人公に恋します。吊り橋理論とかストックホルム現象とかそういうやつ。 

 

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